能楽は、演劇・舞踊・音楽・文学・美術など様々な要素が入った、総合芸術です。
この公演は能楽の音楽である、囃子にスポットを当て、独自の音楽性を紹介します。
また、挨拶の意味や道具の大切さなど、教科書には載っていない、いにしえより伝わる日本の心をお伝えします。
演目は、テンポの速く軽快な「早笛」、気迫が充実した「獅子」などを織り交ぜ、大人が聞いても十分に満足のいく内容となっています。
また、児童生徒との共演曲は同じリズムを繰り返す「三番三」です。
能楽囃子を鑑賞体験することで「目には見えない、耳には聞こえない何か」を感じ、 現代日本人が忘れてしまった五感以外の感覚を呼び覚まして、子ども達の感性を育みます。
公演プログラム
能楽の音楽性にスポットを当てた、音楽(楽器)のみでの公演「囃子堂」です。
1.始まりの挨拶 …能は礼に始まり礼に終わります。正式な挨拶ではじめたいと思います。
2.能楽の歴史の紹介…。簡単に能楽の歴史を紹介します。
3.各楽器解説…各楽器をそれぞれ解説します。
4.早笛…龍神を呼び出す力強い出囃子(登場の曲)を演奏します。
5.祈…鬼(般若)となった女性の情念に対し、山伏が法力によって退けるべく対決する場面に演奏される、緊迫感あふれる曲です。この曲は、曲の長さが定まっていない見計(みはからい)という技法を使います。太鼓のカケ声により曲の長さが変動していく様子をご覧頂くため、児童生徒に曲の長さを決めてもらい、臨機応変に対応できる能楽囃子の柔軟性を体感して頂きます。
6.流シ…互いの気を感じて打つ能楽囃子の最高技法を手拍子で体験します。
7.カケ声で表現してみよう…カケ声のかけ方の違いにより、どのように聞こえるかを体験し、またいろいろな場面を好きなカケ声で表現していただきます。
8.休憩…希望者に小鼓と大鼓を体験していただきます。
9.三番三共演…18名程度の選抜された子供達と三番三を共演します。他の子供達はエアで参加していただきます。
10.神楽…天照大神が隠れた、天岩戸の前で天鈿女命が舞う舞曲です。リズム、ノリの変化に富み、高い演奏技術が要求される楽曲で、大変緩急の激しく、観る者をワクワクさせる曲です。
11.獅子…静と動、豪快華麗な囃子堂テーマ曲です。能楽囃子の真髄をご覧ください。
12.質問感想コーナー…不思議に思ったこと、疑問に思ったこと、知りたいこと。何でも質問して下さい。
13. 終わりの挨拶…正式な挨拶で締めくくります。